世界一初恋
□恋路
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「あの、僕・・・た・・高野さんのことが好きなんです!!!」
「は?」
エメラルド編集部に現れた少し小柄の少年は、高野さんの席の近くに行くといきなり告白を始めた。
眼鏡を掛けた高野は、いきなりのことで頭の中が回転しきれていなかった。
「だ、だから・・僕・・、高野さんのこと、ずっと好きでした!!」
「高野さん、モテモテ〜!」
ヒューヒューと木佐の口笛と拍手で、高野はうるせぇとだけ言った。
「悪いけど、好きな奴いるから無理。」
「え・・・。」
「告白は嬉しいが、俺にも選ぶ権利ってのもあるだろ?」
「そ、それは・・・。」
「ねぇ、律っちゃん。」
「はい?」
ヒソッと木佐は律に、話し掛けた。
「高野さんが言う好きな奴って、誰のことなのかな?」
「さ、さあ?///」
まさか、自分ですなんて言えない律であった。