世界一初恋
□七光り
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前の会社は、父親が経営していた小野寺出版で俺は3年間働いた。
よく、3年も持ったものだ。
周りから、御曹司の為"コネ"とか"七光り"とか言われた。
俺は、会社に出社してから有名な作家さんなどを手掛けさせてもらっていた。
いい作品を作家さんと作ろうとしているだけなのに、親なんて関係ない。
親になんていわれようと、これは俺の人生だ。
周りも同じ。
でも、丸川に移ってからも同じだった。
取締役の井坂さんは、父と知り合いだったみたいで、父に就職先を相談されたとか。
また、親・・・。
こういう時の、親って嫌だ。
どこに行っても、親・親・親・・・。
俺自身の力なんて、所詮小さいのかもしれない。