世界一初恋
□特別な人
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今日で、俺達は付き合って半年になる為、デートをしようということになった。
仕事関係も今以上で、でもみんなにもバレていない。
マンションも、高野さんがどうしてもって言うから、俺の部屋を解約して高野さんの部屋を更新した。
でも、最近、将来的にこのままでいいのかと少し不安にもなってくる。
「ヤバ!もうとっくに、待ち合わせ時間過ぎてるじゃん!高野さん、怒ってるだろうなぁ。」
待ち合わせ場所に着く前に、サッとビルの影に隠れた俺は見てしまった。
高野さんが、逆ナン受けてる・・・。
しかも、ちょっと楽しそう・・・。
「・・・・・猫が・・・・。」
猫?
猫の話をしてるんだろうか。
猫関連は、高野さんが一番話しやすいキーワードだろう。
「・・・・・・・。」
出て行きにくくなったな・・。
それに・・・、あんなに笑顔になってる高野さん・・・あんまり見たことないや。
俺なんかより、女の人の方が合ってるんじゃないのかな。
猫とかの話題も、女の人とした方が会話も弾むし、結婚して子供も出来る。
高野さんは、元々、家族がうまくいってなかったみたいだから、そういうのに憧れてたりするんじゃないのかな。
俺・・・、高野さんが幸せならそれでいいと思う。
物陰に隠れていた俺は、来た道を戻りながら高野さんにメールを入れた。