book
□fight not girl
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私の世界
小さくて沢山の人で溢れている
戦うことが至上であり
敗けは存在の否定
勝ち続けること
そして人間の身勝手に
愛を感じ生きる少女の物語
タバコ臭い白衣の匂いで目を覚ます
昨夜自身を乱した張本人の姿は既に無く
気だるい身体を起こしながら辺りを見回す
色気もなくベッド脇のデスクの上に書きなぐられたメモに
目を落とした
“10:00第五ホール演習”
現在時刻8:11分いつもの自分にしては
寝坊気味だ
ベッドから這いずるように出て
シャワールームに向かう
今日もゆっくりと戦いが始まる
瞼の重さに不思議な愛着を感じながら