08/26の日記
23:45
【ボツネタ】ネスとジェフ短編
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日常のほのぼの系にしようかな、と書いてた短編です。
展開が長くなりそうだったからボツ。
あらすじとしては、アンドーナツ博士の研究所に一時帰宅(?)しているジェフと、そこへ遊びに来たネスの話。
…長々説明するのもどうかと思うのでまあどうぞ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ドガン!!
猛烈な爆発音に、アンドーナツ博士は顔を上げた。机の上に散乱している研究報告書のことも一時忘れ、彼はハテ、と首をかしげた。
ここはフォギーランドのある丘陵地帯。いくらか切り立った断崖のそばに、アンドーナツ博士の研究所はあった。普段博士は一人でここに寝泊まりし、昼夜問わず研究に没頭している。
はずなのだが、どうやら今日は違ったらしい。
博士は階段の方へと目を向けた。うっすらと紫色の煙が二階から降りてきている。
「ハテ、上には確か…」
「あ゙あーーっ!!!!?」
鋭くひと声、これは少年の悲鳴だ。なんだかひどく慌てている。
その声が誰のものかを知っている博士は、内心驚いた。
「…おや、私の息子はこのように慌てふたむく人間だっただろうか…ハテ、ハテ、果たして…」
「ジェフ!! きみ何やってるんだ!! 何だよこれ!!」
「ネスとりあえず落ち着け!」
「普通おちつけるの!? これで!?」
「落ち着けってば」
「なんでだよ!! おかしいだろ!!」
「僕はおかしくない。ネス、メガネ落とさないでくれよ、結構高いんだソレ」
「そういうことじゃない!!」
何やらわからないが、ひと騒動起こっているらしい。
博士は好奇心とわずかながらの心配に駆られ、腰をあげた。書きかけの研究報告書はひとまず置いておくことにした。
主のいなくなったシャープペンシルがやけに寂しく机を転がっていった。それには目もくれず、階段へと足を向ける。
薄紫のたなびいていた煙はおおかた拡散してしまっていたが、近づくにつれて妙な匂いがすることに博士は気がついた。
「むむ? この匂いは…」
少々嫌な予感が胸をかすめる。
階段の踊り場までたどり着き、上を見上げた。
「はかせぇー!!」
ドンドンドン、と勢いよく駆け降りてくる音がし、アンドーナツ博士は慌てて身を退いた。
するとちょうど博士がいた場所に、見たこともないくらい真っ青な顔をしたジェフが二段上から踏み切って、豪快に着地した。
「…」
度肝を抜かれた博士が口を開く前にジェフが向き直り、ガッと博士の肩を思い切り掴んだ。
「はかせ!! 大変だよ! もう大変! どうなってるのこれ!? ねえはかせ!!」
彼があまりにも激しくまくし立てて肩を揺さぶるものだから、博士は一時的に口が利けない状態になってしまった。
だんだんと意識が遠のきそうになっているのを感じながらも、階段の上でガチャっと扉が開いたのがぼんやり聞こえた。
「ネス!! そんな状態で外へ出ちゃだめだよって…何してるの二人とも」
「ジェフ!!」
博士を思い切り揺さぶっていたジェフが突如動きを止め、パッと振り返った。
「博士が何にも教えてくれないんだ、どうしよう」
「そりゃ、キミが今そういうことしてたらね。とりあえず離してあげてくれないかな」
「え? …あ、ああ、そっか。博士、ごめん」
肩をひっつかんでいたジェフは頓狂な声を出して博士から一歩下がった。
やっとの思いでゲホゲホと咳き込みながらも、博士は感じていた。
何かがおかしい。
どうも奇妙だ。
自分の息子はこんな言葉遣いはしないし、先ほど披露したような動き、あんなにアグレッシブなのは見たことがない。
そして段上に居るだろう彼…息子の友人、ネスが落ち着いたしゃべり方なのも聞き慣れない。
決定的に妙なのは、ネスがジェフに向かって"ネス"と呼び、目の前のジェフがそれを何とも思っていない様子。
これはおかしい。
また似合わないくらい冷静な声が降ってきて、博士は顔を上げた。
「博士…じゃない、お父さん。取り扱い危険度ランクBの発明品は僕の部屋に置かないでって決めた気がするんですけど。しかも発熱性が高いものですよね、これは」
目を点にする。
「むむ? キミは…ネス君」
「ああ、違うよ。ネスはそっち。今はこっちが僕」
博士は腰が抜けそうになった。
「ぬぬぬ!? いま、なんと?」
ネスは限りなくネスには程遠い仕草で、呆れ返った、とでも言いそうな表情を浮かべた。
「そのままの意味さ。あなたが発明した品の偶発的な被験者に成り立てですよ、僕らは」
自称ジェフのネスは後ろ手に部屋の戸を閉め、やれやれと首を振った。
「…」
もちろんのこと、博士は何を言われたか瞬時に理解できず、口をぱっくり開けた状態で棒立ちになった。
博士の隣に立ち尽くす、見た目がジェフそっくりの彼は彼で、"放心"という言葉がピッタリな具合に石像になっている。
いったい、何が起こっているのだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
と、ここで手が止まってしまいました。
色々考えていたのですが短編からは程遠い長さになりそうだったので、初めにも書いた通り、ボツ。
いかがでしょうか。
ものすごく中途半端に途切れているので分かりにくいかもしれませんが、シチュエーションは『発明品の作用で精神が入れ替わったネスとジェフ』です。ベタだなぁ…。
でもネタ自体悪くないかなとは思っているので、いつか続きを書きたいです。
皆さんが"長い短編"なるものを読むことに対して嫌じゃないのなら良いのですが…。|ωー`)
実を言いますと、こんな感じ(つまり中途半端)になっている書きかけ短編話、あと4つもあるんです。
溜めすぎにも程がある、と。
長編の一段落つく場所が見当たらないから、消化しきるのはまだまだ先かな…。
長編メインのサイトだから当たり前といえばそうなんですけどね(ノω`)
あ、長編の更新は9月の初旬になります。月末はバタバタするのでたぶん無理かと。
ところでアンドーナツ博士の研究所の所在地ってフォギーランドで合ってますかね?
不安になってWikiで調べてみたんですが、イマイチぴんとこなくて。「フォギーランド地方のウィンターズ」に在住って感じかな?
間違ってたら指摘お願い致します。
そんなわけで、gdgdな初ボツネタでした。
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