「総司!あの人の仮装すごいね!あっちにはゾンビもいる!」
今日はハロウィン。街中は仮想した人達で溢れていて、その仮装を見てはさちが隣ではしゃいでいる。
「ね!総司!あの人!あの人見て!」
さっきから僕に目もくれず余所見ばかりしてるのが面白くなくて、さちの顎を掴むと半ば無理やりにこちらを向かせた。
さちはキョトンとした顔でこちらを見上げている。
「トリック オア キス」
僕の発した言葉に理解出来てないのか、え?え?と戸惑うさちをよそに僕は口端を上げて笑みを作るとさらに顔の距離を詰める。
「だから、トリック オア キスだってば」
「トリック オア キス…。トリートじゃなくて?」
「うん。違う。で、キスしてくれるの?してくれなきゃイタズラしちゃうよ?」
顎を掴んでいない方の手でさちの腰に手を回し抱き寄せると、白い頬がみるみるうちに赤に染まっていく。
「ほら、早く」
「~~~~!」
鼻先が触れるまで近寄るとさちは恥ずかしそうにギュッと目をつぶり触れるだけのキスを素早くしてくれた。
「ん。よくできました」
「っ!?」
後頭部を掴んで噛み付くようにキスをすると周囲の人が気付いたのか野次を飛ばしはじめる。
僕の腕の中で暴れる可愛いさちをさらに閉じ込めるように抱きしめると、今夜はどうやって可愛がろうかと緩む頬を隠すのだった。
ハッピーハロウィン☆
ハロウィンっぽくないけど無理やりハロウィンSSでした\(^o^)/
総司だけでも…!とリクエストしてくれたさちちゃんありがとう(*´ω`*)
214/10/31