硝子の物語
□これは 愛か、哀か
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「ふっ、うぅ」
ルフィは、自分の出した精液を舐めとるサンジを見て、恥ずかしそうに顔を横に逸らした。
「何を今更…こんなことやってんのに」
そう言って、サンジはルフィの後ろの蕾んだ部分に、いきなり指を3本突っ込んだ。
「あ゛ぐっ!ふ、うううぅぅっ!!」
乾ききったそこは、キュウッと余計に狭まり、サンジの指の侵入を阻めた。
それに苛立ちを覚えたサンジは、空いた片方の手で、ルフィの陰茎の付け根をぐぐっと握りしめると、それに驚いたルフィの体が一瞬ぶるりと震え、瞬間、狭まった蕾が大きな口をあけた。
それを見計らって、ぐりっと指を押しこめる。
「はっ、ぅ…う」
「…ルフィ、わかるか?」
「?…ん…んんんっ!!はあっぅ!…うぅ」
ぐっと前立腺を攻め立てられ、今までにない快感が、襲いかかった。
射精してしまいたい気持だったが、付け根を握りしめられているためうまくできない。
ぎりぎりと、下腹部が痛み、陰茎の血管が激しく脈を打った。
「きついか?なぁ、俺を殺してぇか?」
サンジは蕾から指を引き抜くと、ルフィの口を覆っていたネクタイを外し、床に投げ捨てた。
「っ、はぁ、はっ…何、言ってんだ、よ…」
サンジの動きがピタリと止まる。
ルフィはサンジの方に向き直り、そっと頬を撫でてみる。
「ひでぇだろ?こんなクソみてぇな愛情表現しか、出来ねぇ…」
サンジは膝を抱え込み、その間に顔を埋めて震えだした。
ルフィは必死に息を整え、サンジをそっと抱きしめた。
氷みたいに 冷たい、サンジの体。
「俺は、大丈夫…だ」
サンジの顔を両手で包みこみ、こちらを向かせると、頬に涙が伝っていた。
「俺、俺…いつか、殺しちまう…ルフィ、お前のこと、…おかしくなるっ、好き、過ぎて…」
うっと嗚咽を漏らしながら、そんなことを言うサンジがとてつもなく愛おしく思えてきた。
今までされてきた酷いことも、もう、どうだっていい。
彼の気が済むのなら、どんなに酷いことされたって構うもんか。
ぽんぽんと背中を撫で、サンジの額にキスをする。
「しししっ、サンジになんか殺されるもんか。俺は海賊王になる男なんだぞ…」
そう言って、弱弱しいサンジを精いっぱい抱きしめた。
サンジも、ゆっくりとルフィの背中に手を回し込む。
これが俺達2人のお決まりのパターン。
愛情に飢えた狂気的な彼を気の済むまで好き勝手させて、一瞬は嫌いになりかける。
だけど、弱い一面と、自分を愛してくれているということを再確認した途端に、愛しくて、愛しくって…
これは愛情?それとも同情?
どちらでもいい…
朽ち果てるまで、傍にいてくれるのならば…