硝子の物語
□これは 愛か、哀か
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「ぐっ…サン、ジッ!」
紅潮した体をブルブル震わせながらルフィはサンジのスーツをグシャリと握った。
午前1時ちょっと。
キッチンには二人の熱気が充満していて、サウナみたいな暑さになっている。
サンジは、スーツを握り締めているルフィの手を振り払い、その細い首にぐっと手をかけた。
「かっ、は」
大きな黒目を最大限に見開き、涙の膜で潤んだ瞳が驚いたようにサンジを見据えた。
「…んな力入れて握んじゃねェよ、シワになんだろ…」
「ぅ、ぐっ…」
ルフィはコクコクと首を上下に動かし、ぱっと手を離した。
それを見届けると、サンジは首にかけた手をそっと離し、ルフィのはだけたベストにスルリと手を移動させ、まだシコリのない乳首を親指と人差し指でぐりっと抓った。
「うああぁぁぁっ!」
ルフィの絶叫が、耳に張り付いてもなお、サンジは赤く腫れ上がった乳首を執拗に責めあげる。
「ちっ、クソうるせぇんだよ」
そう言うと、自分の付けていたネクタイを取り外し、そのネクタイでルフィの口を塞ぎ込んだ。
「ふぅっ、んん」
ルフィの瞳から、ついに涙が零れ落ちる。それを気にもとめず、舌を乳首にそっと這わせ、堅く芯を持ったそこに、鋭く歯を立て、力いっぱい噛み付いた。
「あ゙っ、ひぅっ…ぐっ…」
ルフィは、目をぐっと閉じ、出かけた悲鳴を喉奥に押し戻した。
痙攣する体、胸元が火傷を負ったように熱い。
そっと目を開けて、サンジに噛み砕かれたそこを、喪失していないか、ビクビクしながら確かめる。
血こそダラダラ流れているが、しなびた蕾のように、かろうじて弱々しくそこに存在していた。
「あぁ、血でてんな…」
サンジは謝るでもなく、血で滲んだそこをペロリと一舐めすると、ルフィのズボンを押し上げる小さな陰茎を、布越しに、けれど荒々しく揉み解した。
先程舐められた乳首が、唾に滲みて、結構痛い。なのに、それに反し、下腹部がたぎった様に熱くなるのを感じ、自分を惨めな気分にさせた。
「痛いことしかしてねぇハズなのに、なんでこんな立ってんだよ」
サンジはルフィのズボンを勢いよくずり下げると、小振りなそれが、ぴょこんと飛び出した。
サンジの細くて長い繊細な指が、ルフィの陰茎を優しく絡め取り、撫で上げるので、ふるふると震える亀頭から先走り汁が零れ出した。
おかしいよな、こんな卑劣なことしてんのに…と、サンジはブツブツ呟きながら、ルフィの亀頭をがりっと引っ掻き、溢れる白濁を、神妙な面持ちで舐めて見せた。