岩男BL

□ぬくもり
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…メタルSide…

コイツは所謂「甘え下手」だな、と唐突に理解した日から面白い位に言動の棘が可愛いさのSpiceに変わってしまった。


もっと自分の欲求に素直になれればそんな苦しい思いをしないで済むのに、本人にその自覚がないのではコチラから動くしかないだろう、男として。

意外に顔にも雰囲気にも思考が出やすい恋人は、最近ちょっとした欝モードだ。不安感を募らせ、瞳は何処か鈍く光っていて。

気がついたらバブルの自室まで足が向かっていたから、そのまま入り込む事にした。
あんな顔、恋人としてずっとさせて居られなかったから。

案の定、拒む事もなくすんなり添い寝権をGetした所でバブルの顔が微かに赤くなっているのに気がつく。

恐らくだが、本当は俺に抱き着きたかったのだろう。密かにコチラに向かって動いた足のつま先と手を俺は見逃さなかった。

可愛いなぁ……素直じゃないんだから、全く。
ふふっと笑いを漏らしながら(いきなり正面だと恥ずかしがって逃げてく)後ろから自分よりも幾分小さなバブルを抱きしめる。

今だ慣れないのか、少しだけビクリと震える機体と、堪える様に呼吸をする様になんだか……


すごく、興奮します。

最初の頃なんて
「うわわわっ」
「……あっ、ヤだぁっ」
なんて言葉付きだった訳で。そんなんお前……なんだかイケそうな気がするぅ〜ッ!
って某芸人みたいな叫び声上げたい気分になるだろ!ダメだ今後の俺が危ない。色んな意味で。
そう思って

「お前のそういう反応は色々煽ってるだけだぞ?まぁいいんだがな、俺は」

なんて言ったら次からは極力我慢しているらしい。現に今も悪戯してたら必死に声出さないようにしてるみたいだしな、何処まで恥じらえば気が済むんだ。結局俺の身がもたん。堪らん。
もうアレだ、散々弄って向こうから求めるように仕向けてから挿れてヤろうか、焦らしプレイでイくか

なんて純情さんに対して大分Adultな思考回路を働かせていたら、アレ?ちょっと待て。なんだかコレ……


「もー、ねむいのー」

なんて言いながら距離開けて寝ちゃったし。嘘だろ?お前あんだけ触られてて寝れるのか!濡れてた癖に!どんだけ淡泊なんだいっ!?

俺の悲鳴も虚しく相手は本気でスリープモードに移行していた。
仕方ない……か。とため息混じりにまた抱きしめる。


「おやすみ……でも起きたら覚悟しとけよ」




…End…
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