夢語の間
□バッドサプライズ
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僕と管さんの間に険悪ムードが流れる中、僕はすっかりあの人のことを忘れていた。
そう、もう一人の相方である尾形さん
本番前にいつも打ち合わせや準備なんかをするのだが、尾形さんの姿は一向に見えなかった。
「尾形さん、遅刻かよ。」
あの人の遅刻はもう何度か直面しているから、あまり焦らないが今回は何故か胸騒ぎがした…。
こういうときのカンはよく当たると言う。
腕時計を何度も見ながら、待ちきれずにケータイに手をかけた。
頼むからでてくれ!
しばらく反応が無く、後に留守電のコールが入った。
何、やってんだよあの人は!!
また僕の中の黒いモヤみたいなのがひとつ募った。
いつもそうだ。二人は自分勝手で僕ばかり苦労してて─
だから禿げかけるんですよ…。