夢語の間

□バッドサプライズ
2ページ/7ページ



僕と管さんの間に険悪ムードが流れる中、僕はすっかりあの人のことを忘れていた。

そう、もう一人の相方である尾形さん

本番前にいつも打ち合わせや準備なんかをするのだが、尾形さんの姿は一向に見えなかった。

「尾形さん、遅刻かよ。」

あの人の遅刻はもう何度か直面しているから、あまり焦らないが今回は何故か胸騒ぎがした…。
こういうときのカンはよく当たると言う。

腕時計を何度も見ながら、待ちきれずにケータイに手をかけた。

頼むからでてくれ!

しばらく反応が無く、後に留守電のコールが入った。

何、やってんだよあの人は!!

また僕の中の黒いモヤみたいなのがひとつ募った。
いつもそうだ。二人は自分勝手で僕ばかり苦労してて─



だから禿げかけるんですよ…。









次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ