この世界

□7/20〜23「彼女の真実」
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時は流れて翌日、インデックスの怪我は無事治り今は風邪によく似た症状で寝込んでいる。だが、一つ気になる事がある、それは・・・

「何で服を脱いでんだよ!暑いのはわかるけど、人前、特に当麻の前でそんな淫らな格好をしてはいけません!服着なさい!」

「やだ、暑いもん。それに大丈夫だよ、きっととうまだって嫌がる私を無理矢理剥ぐような真似はしないよ多分」

「誰がテメェみたいな幼児体型を襲うか!直人みたいな美人系ならまだしも、お前みたいなガk「誰が美人系だァ!」へぶぅ!!」

そんなコントを三人でしていると半分空気になっていた小萌先生が口を開く

「・・・上条ちゃん。先生は、いくら何でもあの格好はおかしいと思います」

あの格好、というのは恐らく血まみれの修道服の事だろう。まぁ当然の疑問だろう、生徒が助けを求めた相手が血まみれだったのだから

「あー、えーとそれは〜・・・あ、あれ?何だってビール好きで愛煙家の大人な小萌先生のパジャマがインデックスにピッタリ合っちまうんだ?年齢差一体いくつなんだか」

と話しをすり替える当麻、・・・下手過ぎるぞ、当麻。しかし効果は絶大だったらしくなっ、と小萌先生(幼児体型)絶句しかける、そこへさらにインデックスが追い打ちをかける

「・・・みくびらないでほしい。私も流石にこのパジャマはちょっと胸が苦しいかも」

「なん・・・!バカな!バグってるです!いくら何でもその発言は舐めすぎです!」

インデックスの反論にプリプリと怒る小萌先生(ヘビースモーカー)

「ていうかその体で苦しくなる胸なんかあったのか!?」

バ☆カ☆降☆臨☆本当に狙っているとしか思えない奴だ、レディ二人の余りの目力に当麻は瞬きの時に土下座した。てか、速すぎだろ、動きが見えなかったぞ。

「(あ、あぶねぇ。俺ももう少しで同じ事言うところだった)」

実は俺も同じ事を言おうとしていた、すまん当麻、今度なんか奢る

「ですです。ところで上条ちゃん、結局この子は上条ちゃんの何様なんです?」

「妹です・・・直人の」

「あ!てめ、当麻!」

「大嘘にもほどがあるです、モロ銀髪碧眼の外国人少女です!」

「義理なんです・・・直人の」

「・・・変態さんなんです?」

「って!俺は変態じゃないです!くそ!あとで覚えとけ、当麻!」

まるで汚いものを見るような目でこっちを見てくる小萌先生(独身)、幼児体型ってだけで俺のライフがガリガリと削られる。・・・・・マジで覚えとけよ当麻。ハァ、と小萌先生はため息をつく

「上条ちゃん、闇ちゃん」

と先生モードの口調で言い直された、因みに闇ちゃんというのは俺の事、俺自身は普通に読んでくれといつも言ってるのだが、一向に治す気も反省する気もないので最近はもう諦めてしまった

「先生、一つだけ聞いてもいいですか?」

「ですー?」

「事情を聞きたいのは、この事を警察や学園都市の理事会へ伝える為ですか?」

小萌先生はです、と即答した。何のためらいもなく、インデックスを学園都市に売り渡す、と俺達に言い捨てた

「上条ちゃん達が一体どんな問題に巻き込まれてるか分からないですけどそれが学園都市の中で起きた以上、それを解決するのは私達教師の役目です。子供の責任を取るのが大人の義務です、上条ちゃん達が危ない橋を渡っていると知って黙っているほど、先生は子供ではないのです」

小萌先生は満面の笑みでそう答えた、俺達のように何か能力がある訳でもなく、たいした腕力がある訳でもない。戦う力なんてある訳がないのに、この戦いを私達が終わらせると言っている

「全く・・・・・」

凄い人だ、と俺は口の中だけで呟く。こんな二次元にしか出てこない人、俺は見たことがない、一人以外は。だから

「先生、俺は、俺達には力がある。先生みたいな人が力を持っているなら、全力で巻き込みます。けど、先生には戦う力がない、だからこそ余計に巻き込めません」

俺も先生に負けじと真っ直ぐ答える、言い方は酷いが俺はこの人には死んでほしくない、だからどんな手を使っても先生に納得させる。そんな俺の気持ちが通じたのか小萌先生はちょっとだけ黙り混む。

「・・・むう。何気にかっくいーセリフを吐いてごまかそうったって先生は許さないんですよ」

先生はそう言うと立ち上がる

「先生?どこへ?」

「執行猶予です。先生はスーパーに行ってお買い物をしてくるです、上条ちゃん達はそれまでに何をどう話すべきか、ちゃーんと整理しておくんですよ?それと」

「それと?」

「先生、もしかしたらお買い物に夢中になってると忘れるかもしれません。帰って来たらずるしないで、かm、闇ちゃんから話してくれなくちゃダメなんですからねー?」

「ちょっと待って先生!何で俺の名前を言おうとしなかったんですか!?」

「それじゃあ、行ってきますです」

「無視しないで、先生ぇぇぇぇええ!!!」

部屋を出ていく時の先生は笑っていたと思う
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