【rage%憤怒】
波色の眸が揺らいでいた
「…もっと、自分を大事にしろよ、っ!」
綺麗とは言い難い泣顔
まるで自分のことのように悲しい顔をしていた
「我のことなど、どうでもよかろう」
そう呟く自分は
厭になるほど冷静だ
他人事のように感じる
「お前は…お前の為だけに生きてるわけじゃねぇ!」
元親は憤怒した
「では何の為に生きろと申す」
そう、問いかけると
「お前を大切に想う人の為だ」
真っ直ぐに向けられたその右目は
愛おしいと思った
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