窓を開ければ冷えた風が、頭痛をまねく鈍い熱をさませた。
海は、底知れない青緑の色で深くよどむ。海上に月の光は降らない。たちこめた雲がおおい隠してしまうからだ。
僕にはわからない。
一体、当たり前のように、波があすも起こり、日は差すのか。黒いベールを晴らすのか。
・・・・・あの人は、どこへ行った?
恐れずに顔を上げる。
天上にきらめく君の名を探せば。
雲の合間に白い輝きが望めた。遠い9光年の先から僕のところへ。
風はどこへ帰るのか知らない。
けれどあなたの帰る場所が、ここであれと願っている。
*memo*
ここまでたどりついて読んでくださってありがとうございますー。
天狼星との距離は8.7光年だそうです。
遠いなぁ・・・!!