H×H Short Story

□理性なんて
1ページ/1ページ


「……」

「…名無しさんさん? 少し離れてもらえませんか?」

「嫌です」

きっぱりと言い切った私にサトツさんは、はぁ…とため息をついた

ため息つかなくたっていいじゃない
久しぶりに会えたっていうのにキスも抱きしめてもくれない

だから私からサトツさんを抱きしめているのに離れてなんて…

「名無しさんさん、このままですと私の理性がもたないんです」

「べつに理性なんていらないじゃないですか」

そう言うと、ふむ…と少し何かを考える様子をしてから

「そうですか…それならしかたないですね
家に帰ってからゆっくり楽しみたかったですが…」

抱きしめていたはずの私の体を器用にひょい、と抱き抱えてそのままソファに寝かせられた

目をぱちくりしているとおもむろにサトツさんの顔が近づいてそのままキスをされた

「…んっ、…ふっ、…」

ぬるりと咥内に舌が入って私の舌を絡み取られる

しばらくしてから顔を離してサトツさんは私を見つめながら

「本当に、このまましてしまいますよ?」

と言ってきた

貴方と一緒なら場所や環境なんてどうでもいい

貴方と一緒にいられることに意味があるのだから


私は微笑して

「めちゃくちゃにしてください」

と答えた


―――

「や、ぁあ、…んっ、サトツ、さん、」

「はぁ…っ、名無しさんさん、気持ちいいですか?」

ぐじゅぐじゅとサトツさんのモノが私の内壁を荒々しく擦る

気持ちよくって口に出せず、コクコクと頷いて返事をするとサトツさんは満足そうに笑って私の頭を撫でた

「サト、ツ、さんっ!
私、もう、イ、き、そっ…!」

「はぁ…私も、ですよ…」

よりいっそう腰を打ち付けるスピードをあげてくる

「ひっ、あぁっ…んあぁぁっ!!」

「――うっ…!!」

私が体を大きくそりながらイったのとほぼ同時にサトツさんもイった

脱力してドサッと私に覆いかぶさるサトツがなんだかとても愛しくてギュッと抱きしめる

「…サトツさん、たまには理性なんて忘れるのもいいんじゃないですか?」

「そうかもしれませんね」

顔をあげたサトツさんと目があってどちらともなくキスをした


――――

「サトツさん、帰ったら何しますか―?」

着替えながら間延びした質問をすると

「そうですね…帰ったらもう1回しましょうか」

「え… 本気ですか?」

思いもよらなかった答えともう1回したら腰がもたないという考えが頭をよぎる

「理性を忘れるのもいいことと教えてくれたのは貴女じゃないですか」

ニッコリと答えるサトツさんに余計なことを言うんじゃなかった…と後悔する私

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ