Dぐれ Short Story

□休まない人
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ガリガリとペンを走らせ仕事をしていると後ろから班長がのしっと乗っかかってきた

「リーバー、少し休憩したら?」

「そういう班長が休憩したらどうですか?」

俺もけっこう疲れているが、班長は俺以上に疲れているだろう
それなのに休憩もしないで仕事をつづけている

「班長、少しは休んでください
最近徹夜続きでろくに寝てないんですから」

「私のことはいいから仮眠してきなさい」

そうやって相手の心配ばっかして自分は休まず、最終的に疲労で倒れるくせに…

「じゃあ班長が休憩するなら俺も休憩します」

「リ〜バ〜!年上の言うことはききなさい!」


背中でごちゃごちゃと班長は言ってたけど、全部無視して仕事をしていると
いつの間にか班長は静かになっていた

「…班長?」

呼んでも返事はなく、代わりにスースーと寝息が聞こえてきた

「疲れて寝ちゃったか…」

俺は背中で寝た班長を起こさないようにそのままおぶって空いていた長椅子に寝かせた

「このままじゃ風邪ひくだろうな…」

そう思って着ていた白衣をそっと班長にかける

「ホント無理しないでください」

サラっと綺麗な黒髪を撫で、閉じている瞼にちゅっとキスをした

「さて、仕事するか!」

班長が起きたら休めってうるさいだろうから
出来るだけ仕事をやっておかないとな

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