ANSWER

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なんだかんだで結局丸め込まれた私は、学級代表になってしまった。
うわ、なんだか佐々木先生が睨んでるような気がしなくもないのですが。
……もとい、学級代表になれました。嬉しいな、ヤッター
なんて、馬鹿馬鹿しい。
佐々木先生の頼みごとだから仕方なくやるだけ。
成績表にはいつも「責任感があって」とか「クラスを引っ張っていけるような」とか
適当なことばっかり書いてあるけれど、それはあくまでも佐々木先生の頼みごとであるからとか
佐々木先生の役に立つからとかそういう事であって。
別に私はクラスのために働こうっていうそんないい子でない。



「じゃあ理科の教科委員だけど、誰か掛け持ちでやってくれませんか」



ぼーっと外を見ていた私に、佐々木先生の視線がぶすりと突き刺さった。
そんなに見ないで下さいよ、照れるじゃないですか。
なんて冗談だ。
やれって言うんでしょう、私に。



「じゃあやります」

「梛さんきゅ」



爽やかに笑ってみせる佐々木先生だが、思い通りのくせに。
ま、ね。理科が嫌いなわけじゃないし、黒崎先生と話してみたいとも思わなくもないし。
あの人は普通じゃないのだから。
興味がわいて当然というものなんだろう。
不思議な魅力がある人。
何度も言うようだけれど、ただ本当にそれだけだった。












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