その他×ツナ 1
□拍手短文 ヒバツナ
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「・・・・・・ん―――・・・」
ぼうっと目を開けたら、見慣れた木の机。
暗くてよく見えないけれど、確かにこれは自席の机だ。
固まった身体をゆっくり持ち上げたら、もう薄暗く、誰もいない2-Aの教室が目に入った。
(やば。あまりにもプリントが解らなくて寝ちゃったよ)
別にいつものことなので驚きもせず、コシコシと目をこすって瞼をしばたたかせる。
あー、よく寝たなぁと、ぐぐ――っと気持ち良く伸びをした瞬間。
―――――パサ
「?」
何故か急に背中が寒くなり、自分の肩にかかっていた何かが落ちたのだと気付いた。
ひょい、と屈んで真っ黒な布を手に取る。
「―――――ヒィっ!!」
途端、蒼白になってしまったのは、指定の制服がブレザーである並中において、ここに存在する学ランが誰のものなのか、一発で理解してしまったからである。
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