その他×ツナ 2

□世界の終わりを知る者3
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純和風の造りをした広い広い和室のど真ん中。

ふかふかの布団に身を起こしたオレは、自分の足元に突っ伏して泣く少年にほとほと困り果てていた。

「もー、泣くなよ、ランボってば」

「ううっ・・・だっ・・・て・・・ツナ、つなぁぁ―――――」

「お前なぁー、もう子供じゃないんだから」

「ううっ、いいんです、今は子供でもっ!!」

「なんだよそれっ!」

あわぁぁぁ―――、と突っ伏したランボから、再びシーツに涙の染みが広がっていく。


(・・・・・これ、雲雀さんに見つかったらやっぱり噛み殺されるかなぁ・・・・・・)


感動の再会をしているランボには悪いけど、オレは冷静にそう考えて、溜息が出そうになった。

なぜなら、ここはボンゴレの地下アジトではなく、雲雀さんの風紀財団のアジトだからだ。

身体がまだ本調子ではないオレは裏山で倒れ、雲雀さんがここに運びこんでくれたらしい。
草壁さんに聞いたときはホントにそれ雲雀さんでしたかと何度も確認してしまった。

(まさか雲雀さんが放置せずに運んでくれるなんて・・・・・・なんだかんだ言って、優しいんだよなぁ)

オレが目を覚ましたときも、すぐ横にいたから、もしかしたらずっと傍にいてくれていたのかもしれない。
すぐに行ってしまったから、本人に確認することはできないけど。

ボンゴレのアジトは雲雀さんによって大部分が破壊され、医療室も無残な姿になってしまい、医療設備が残っているのがここだけだという話だから、ここにいさせてもらえるのは本当にありがたいのだけれど。


―――オレとしては、すぐにでも起きて皆に会いに行きたい。


が。せめて点滴が終わるまではここにいろと草壁さんに説得されてしまったのだ。

『そんな青い顔で戻ったら、みなさんにまた心配かけるだけですよ。ここにいることはちゃんと伝えておきますから、どうか寝ていてください』

とまで言われて土下座までされてしまっては仕方がない。
がっちり固めたリーゼントの先っぽが畳に擦れてしまうのがいたたまれなくて、思わず了承してしまった。


しぶしぶ点滴が終わるのを待っていると、突然ふすまを開けてランボが侵入してきたというわけだ。
どうやら了平さんと一緒に来たらしいのだが、部屋に入ってきたのはランボだけだった。


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