山本×ツナ2

□寒空とホットココア
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日曜日。空は清々しい秋晴れだったが、気温は例年より低く、真冬並みだ。
日中も寒かったが、今夜はいっそう冷え込むらしい。

「うわっ、さすがに寒ぃーな」

辺りは既に暗くて、落ち葉でできた絨毯の色もわからない。
風はないのに、晩秋の空気は肌に冷たかった。
けど、こんなふうに冷たく澄んだ空気は結構好きだったりする。朝練のときも、夜の走り込みのときも、汗が出て火照ったところに冷えた空気があたるのは気持ちいいから。

走ってりゃあったまるだろうと思って、小走りに家路を急いだ。市民グラウンドに併設されている広い児童公園を突っ切れば、家までの近道だ。


「――――ん?」


だけど公園に入った途端。視界の端に入った人物のシルエットが信じられなくて、俺は思わず足を止めてまじまじと凝視してしまった。


(―――あれっ、て・・・・・・)


視力は良い方だ。薄暗い中目を凝らしても、その人影は間違いない。
認識した途端、ビックリしすぎてドキンと心臓が大きく跳ねた。

考えるより先に、俺の足はまっすぐその人影に向かって駆け出していた。




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