山本×ツナ1
□だってそんなのキミのせい※R15※
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くちゅ、くちゅ、という淫らな音と、熱く絡むねっとりした舌の感触。
「―――っん、・・・ぅんん」
下校時間をとっくに過ぎた師走の廊下は冷え切っている。昇降口から入り込んでくる冷気は震えるほど寒いのに、ぴったりと密着した身体同士は互いの体温が溶け合って、物凄く熱い。
「・・・・・・は、ぁ・・・・・・」
ようやく解放された唇は、じんと痺れたように熱い。唾液に濡れた唇の表面で、急激に冷えた空気にもの寂しさを感じた。トロンとしたままの瞳で、ちらっと親友の端正な顔を見上げたら、くすりと笑う気配が返ってくる。
「ツナ、すげぇエロい顔」
「なっ!!そんなの・・・っ!」
山本のせいだろ、と言いかけた唇は、素早く厚い唇に塞がれる。
「―――っ、―・・・ふ」
再び取り戻した熱に、思考まで侵される。
熱い。
熱すぎて、脳みそ、沸騰しそう。
口腔を動き回る舌だけじゃない。
身動きさえ許されないほど固く体を締め付ける両腕のせいで、遣り場のない熱が身の内に燻る。熱くて熱くて、もう、どうしようもない。
「んんんっ、ん!」
もうダメだ。これ以上やったら絶対おかしくなる。
離れなくちゃ、流されちゃダメだと、頭の隅から警告が聞こえる。
―――ちゅ、 くちゅ
なのに、さらに奥へ奥へと侵入してくる厚い舌に、まるで身体の中の神経が直接侵されていくような錯覚がして逃れられない。
ビクビクと快感に震える体はこの先を期待して、ヒクンと自身の欲望を疼かせる。怯えて引っ込めていたはずの舌が、いつの間にか自分の意志を無視して口腔内の乱暴な愛撫に応え始める。
互いの舌が絡まり合う。まるで口を通じて1つに溶けあっているような感覚が気持ち良すぎて、トロトロになった意識はさらに霞んで何も考えられなくなってくる。
ぐっと痛いほど舌の根を引っ張られ、びくんと震えた体は痛みにさえ感じて。えずく代わりに声にならない吐息を漏らした。
「――――やべ」
ゆるいキスを繰り返し、唇の先を触れさせたまま、熱っぽく山本が囁いた。
「止まんねえ」
「っ!?」
耳の後ろへ掌を回され、ぐっと強く掴まれた。
顔の位置が固定されて、さっきよりさらに深く舌が入り込んでくる。
「―――っ!―――んんぅっ!!」
驚きに竦む綱吉には構わず、山本は性急な仕草で厚地のウールコートの前を開け、服の中へ手を滑りこませる。
「!?」
素肌で感じた掌の感触。グッと腰を押しつけられ、胸をまさぐる生々しい動きがあまりにも卑猥すぎて。ついにその暴挙に耐えかねた綱吉がその手首をがっちり掴む。
「―――?」
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