山本×ツナ2
□誰にも言えない ※R18※
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ものすごくバカなことをしていると、自分でも呆れてしまう。
「・・・ん、ぅン・・・っ」
単純に性欲を満足させるだけの排泄行為。
中学生男子がふたり。密室で向かい合って座り、互いの性器を握り合って刺激しあう行為には何の深い感情もなくて。そこにあるのはただ「自分でやるより気持ちいいから」という色気も素っ気もない即物的な事情と、未知の快楽に対する純粋な好奇心だけだ。
「――っ、んあ、ぁ・・・」
「・・・ッ、」
だからそこに不純な理由を絡めているのはオレだけの事情で。肉体的に気持ちイイと興奮が高まれば高まるほど切なさを覚えて泣きそうになるのも、当然、オレだけの話。
罪悪感と、悦びと、惨めさと。
つきつきと針で刺されたような痛みばかりが胸に刺さって、だけど目の前で快感を示す山本にこの上なく悦びを感じてしまう。
「――ツナ、俺のも・・・擦って」
「・・・・・・ん、ごめ・・・」
導かれるまま、オレのよりずっと成熟して長さのあるそれを掌で包んで上下に扱けば、は、と興奮した息をついて、山本が低く呻いた。
掠れた声が「イイ」と率直に言う様がひどくセクシーで。もっと見ていたいけど、じっと見つめたりしたら絶対変に思われるから、慌てて目を伏せた。
だって、絶対に気付かれるわけにはいかない。バレちゃいけない。山本への、こんな気持ち――――・・・
後ろめたさのあまり顔を赤くして俯いたのを恥ずかしがっていると取ったのか、山本がククッと笑みを漏らす。
「まだ慣れねえの?」
「・・・っ、別に、そういうわけじゃ・・・――――」
「でも上手くなったよな。やっぱ回数こなすと違うもんか」
「な・・・っ、」
「やり方、覚えただろ?」
ほら、こうすんの、と。無知なオレに教え込むように、山本の固い掌がオレの手の甲を覆って、逆手で自分の性器を上下に擦る。教えられるまま少し強めに刺激すると、「う・・・」とかすかに山本が呻く声が聞こえてどきりとした。
「・・・ツナに触ってもらうの、スゲー興奮する」
「〜〜〜〜ッ!」
「すぐイきそ」
欲情にかすれた声でそんなふうに笑われたら、こっちが先にイきそうだ。
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