×沖田

□@
2ページ/4ページ

「大丈夫ですか?」



総司が支えるようにして土方の隣に立った。
土方は、総司に身体を預ける。



「寝てましょう?」



「あぁ...」



二人は土方の部屋に行った。
土方の部屋はとても殺風景なものだった。
総司は土方をゆっくりとベッドに横たわらせた。



「すまねぇ」



苦しそうに言葉を漏らす土方。
総司が触れた時、土方の身体はとても熱かった。



「なんて顔してやがんだ」



土方は、心配そうな顔を向けていた総司の頭を優しく撫でる。



「だって...土方さんすごい熱...」



「死にゃしねぇから安心しろ」



土方は、宥めるような微笑みを浮かべる。


「こうなったら、今日は僕が付きっきりで看病します」



「おめぇ、何言って...」



「ほら、土方先生は寝ててください」



「ぉ、おぃ!!」



総司は土方の部屋を後にした。



――――――――――――――



「よし!」



家事を終えた総司は、土方の為にお粥を作って部屋まで持っていった。
部屋に入ると、土方は寝ていた。
総司はお粥をベッドの手前のテーブルに置くと、ベッドまで歩み寄る。
安らかに寝ている土方の顔を、総司は覗き込む。
整った土方の顔は、とても綺麗だった。
そんな土方に見とれていた総司は眠気に襲われた。



「ん...」



総司の身体の重みで土方は目を覚ました。
最初は何故総司が此処に居るのか理解出来ていなかった土方だったが、次第に朝の出来事を思い出していく。



(そうか、こいつ、学校サボって...)



土方は、そこでテーブルに置いてあるお粥に目を止める。
そして再び総司に視線を向けた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ