日陰者の戯言
□忍者になる!?
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私は自分が特別だと思わない。
もちろん、ヒナタだって私と同じ、「普通」である。
でも私にとってヒナタは私よりも大切な存在。
なくてはならない半身。
私達は双子だもの。
ずっと、ずっと一緒だと思ってた。
「ヒカゲ。お前は明日から分家のネジと同じ班で忍となる。」
父上はそう言った。
「ですが私は…ネジ兄さんより一年下です。」
ヒナタと並んで父上の話を聞く。
「ヒカゲ。お前はヒナタよりも優秀だ。」
「父上。例え父上でもその言い方は許せません。」
「いいの…。ヒカちゃん。」
「とにかく、そう言うことだ。」
言いたいことを言って父上は私達に部屋から出るようにと言った。
「ヒカゲ…私に恥をかかせるなよ。」
その言い方とヒナタをバカにしたことと重なって、我慢できなかった。
「うっせーよ!ハゲ!!」
「ヒカちゃん!!父上っすみませんっ!すみませんっ!」
ヒナタに半ば引きずられるようにして二人の部屋へ戻る。
「ヒナタ!謝ることなんてない!!」
「でも、ヒカちゃんのあれは言い過ぎだよ?」
「父上の方が悪いもん!私は……ヒナタと同じだもん。」
ヒナタはにこりと優しく笑う。
「ヒカちゃんは明日早いからもう寝ましょ?」