日陰者の戯言
□忍者になる!?
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「いつまで寝ているつもりだ。」
「…………ネジ兄さん。」
ヒナタはすやすやと眠っているので音を立てないように着替える。
着替えて昨日父上から受け取った額あてをおでこに巻いた。
「フン。そんなにトロくてよく忍になれたな。」
最悪の朝だ。
ネジ兄さんは忍としてはよくわからないが
日向としてはとても優秀だと思う。
…だが、私とヒナタの前では…
「早くしろ。グズ。」
そう、私よりも口が悪い。
この上なく口が悪い。
言い返したいところだがヒナタを起こしたくはなかった。
「すみません……。ネジ兄さん。」
「フン。」
黙ってネジ兄さんの後をついていく。
黙っていれば…
いい男なのに。
人生、大損しているんだろうな、とネジ兄さんの後ろ姿を見つめながら思った。
「ヒナタ様もヒカゲ様も…本家と言うのはいいご身分ですね。」
家を出て数分。
嫌味が始まった。
…いくらネジ兄さんでも
…ヒナタをバカにするなは許さない。
全力の回し蹴りを
ネジ兄さんの背中に放って大声で叫ぶ。
「本家とか分家とかいちいちネチネチネチネチうっせーよ!
ハゲ!!」