その他短編

□TURN After
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悪逆皇帝ルルーシュ。本名ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。神聖ブリタニア帝国元第11皇子にして、17位皇位継承者。そして、第99代唯一皇帝。
即位直後は、今までのブリタニア文化を破壊するような政策を実行し、一部の国民からは「正義の皇帝」と呼ばれたこともあった。しかし、それは間違いだった。その政策は、民の反感を買うような、”全国民を奴隷階級に引き下げる”行いであったからだ。


だがこれほど歴史を変えた人物であっても、その在位期間は短い。
まず皇帝ルルーシュは超合衆国への神聖ブリタニア帝国の参加を表明、そして参加交渉で各国代表を人質に取り、そのままシュナイゼルが引き起こした”ダモクレス戦役”でシュナイゼルに勝利。そして皇帝ルルーシュは超合衆国第2代最高評議会議長に就任。事実上世界は彼のものとなった。
しかしその2ヶ月後、反逆者の処刑執行前のパレードで、英雄ゼロに暗殺される。
この間は1年にも満たない。


世界中の人々が、悪逆皇帝ルルーシュの死に歓喜した。”独裁者が消えた、私達は自由だ”と。
そして人々は、憎悪の一切を悪逆皇帝ルルーシュただ1人に押し付け、世界は話し合いという1つのテーブルにつくことが出来た。
彼のただ1人の妹―――ナナリー・ヴィ・ブリタニアも、兄であるルルーシュを擁護しようとはしなかった。


だが、人々は知らない。
この平和が、ある2人の少年によって計画されたものだということを。
人々は知らない。
この平和が、少年1人の犠牲で成り立っていることを。
人々は知らない。
悪という仮面を被り続けた、1人の少年の素顔を。
人々が、知ることはない。
彼の復讐の人生を。
その茨の道の一生を。
愛するたった1人の妹のために、世界へ反逆し、世界を壊して創造した、その少年の思いを。


平和への一歩となる計画、「ゼロ・レクイエム」。英雄による鎮魂歌。

だが、その計画の内容を知った人間も、ごく僅かではあるが存在した。
しかし、気づくには既に遅かった。
失われたものは、永遠に戻らない・・・。
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