短編作成

□本当の強さ
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「あ、シューティー!!」

イッシュに来てからのライバルであるシューティーを見つけ駆け寄るサトシ。

「何だ、君か…」

だけど、シューティーは少し嫌そうな表情を浮かべる。

「君も出るのかい?バトル大会に…」

「バトル大会?」

「何だ、そんな事も知らないのか。

これだから田舎者は…」

「む、カントーとは関係ないだろう?!!」

このまま放っておくと喧嘩が始まりそうな勢いの二人をデントは苦笑いで宥める。

「まぁまぁ…落ち着こう、サトシ。」

「デント…だって、こいつがぁ…」

「うん、シューティーもだよ。

カントーから来たサトシが知らないのも無理ないよね。

だから、そんな言い方はないと思うよ。」

「………。」

「それで、デント。バトル大会って?」

「えっとね、一言で言えばそのままなんだ。

毎年、開催場所は違うけど大きなバトル大会が行われるんだ。

そこにはイッシュ以外の地方から招かれたトレーナー達も来るんだ。

今年は…ほら、この雑誌に載っている人が来るみたいだね。」

デントがサトシに雑誌を渡す。

「へぇ!!どんな人が来るんだろ…?!!!」

「?どうかしたのかい、サトシ。」

目を輝かせながら受け取った雑誌を見て

驚きの表情を浮かべる。

「サトシ?」

後ろから聞こえた懐かしい声。

振り返ると、そこにはサトシと同様驚いた表情をしたシゲルの姿。

「やっぱり、サトシじゃないか!!」

「久し振りだな、シゲル。」

「君もこの大会に呼ばれたのかい?」

「あ―…いや、その…今、イッシュを旅しているんだ…」

サトシが言いにくそうに言う。

「まったく…君は…。

僕にも何か一言ぐらい連絡しなよ…」

「いや…その、イッシュには旅行に来ただけのつもりだったんだけどさ…

珍しいポケモンもいたし…丁度ピカチュウしか連れてなかったから…

それで、シゲルに電話入れるのを忘れてた…」

今までの出来事を簡単に説明し恐る恐るシゲルの表情を見つめる。

「…その…シゲル、怒ってる?」

「怒ってない、というより呆れてるよ。

流石は君って感じだよ。」

「うぅ…返す言葉が見当たらない…」

「しかも、この大会には君の仲間達がたくさん呼ばれてるみたいだけど

僕以外に誰かに会ったかい?」

「いや、それが全然…「ちょっと待ってよ、サトシ!!」

アイリスが後ろからサトシの肩を掴んで話を止める。

「うわ、どうしたんだよアイリス?」

「この人誰?サトシの知り合い?

というか自己紹介ぐらいしなさいよっ」

ホンット子供ねぇー!!と一言お決まりの台詞。

「あ、そうだった!!シゲル、今の俺の新しい仲間を紹介するぜっ」



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