短編作成

□好きだから、ほっとけない。
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※シゲサト♀/学パロ



何で君はそんなに悲しく笑うの?

そんな顔は君には似合わないよ。


だから、君らしく笑ってよ――


きだから、ほっとけない



昔から好きな女の子がいる。

その子は幼馴染で

その子の前だと素直になれなくて

思ってもいないことを口にしてしまったり

辛く当たったりしていたけど

君がそんな顔で笑うから…

無理したような顔で笑うから…


僕はどうしたらいいのか分からなくなる。


茜色に染まった教室。

一人ぺタリと床に座り込んでいる一人の女子生徒。

何をやっているのだろうか。

一人で、こんな夕方に。


「なーにをしてるんだい、サト…?!!」

僕は言葉を失った。

昔から大好きな幼馴染。

その君が泣いているのなんて

小さいときに見た以来見ていない。

それなのに、その大きな綺麗な瞳から涙が溢れ頬を濡らしていた。

その頬を赤く痛々しいほど腫れていた。

「……し、げ…る?」

ポツリと消え入りそうな声で我に返る。

「どーしたんだい、その頬?!!」


そういえば


「な、何でもないっ…!!ぶつけただけだ…!!!」


前も


「……っそんなわけないだろう?!!」


殴られたような


「だ、だからー怪我したんだってば。」


跡があったよね。


「だったら…何でそんな顔で笑うんだい?」

「………っ」

「…大丈夫、僕は君の見方だから…」


ね、だから僕に話してよ。


僕は君を守りたいんだ


大好きな君を


幼馴染としてじゃなくて


一人の男として




君を守らせて欲しい。





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