短編作成
□雨上がりの虹。
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はぁ、今日はホントに運の悪い日だな…
雨上がりの虹。
今日は朝から綺麗な青空が広がっていた。
スカイブルーでまるで海のような空が。
でも、昼休み近くになってからは
雲行きが怪しくなり空は灰色に変わっていった。
僕はいつもなら折り畳み傘を鞄の中に入れているのに
運悪く今日に限って家に置いて来てしまった。
それにも溜息吐きたくなるのに
更に放課後は生徒会の話し合いで役員全員集まらないといけなくなった。
まぁ、帰りまでには降らないだろう。っと願い僕は放課後生徒会室に向かった。
*
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思った以上に話し合いは長引いてしまい終わったときには既に雨は降っていた。
しかも大雨。
(はぁ、もう本当に最悪だ。)
僕は鞄を手に持ち靴箱のところで雨宿りをしていた。
灰色の空からは大粒の雫が次から次へと降ってくる。
家に電話するか…とも考えたが親は共働きの上祖父は研究者の為家にはいないだろう。
結局家には誰も居ないってことが安易に想像がつく。
このまま濡れて帰るか…とも考えたが
明日は大切な試験。
学年1位をキープする為に風邪で休んだりしたくない。
かと言って勉強もしたい。
(あぁ、もうどうするかな…)
今日何度目か分からない溜息を吐いた。