短編作成

□ホントの”笑顔”で笑ってごらん。
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皆、俺のことを強い精神を持ってるとか、優しいとか言うけど・・・・

俺は違う。

俺は強くないし、優しくもない。

弱い・・・・人間の一人だ。

なのに、他の奴らは表向きしか見ない。

誰も裏の俺を見ようとはしないのだ。

そんなのは皆の”理想”

ホントの俺は・・・・・そんな理想と懸け離れているのだから。


皆が笑っている。

何処が面白いの?何で笑えるの?

何も面白くもないじゃないか。

面白くない、楽しくなんて・・・ない。

でも、笑わないと皆は不思議そうに見る。

そっか・・・やっぱり笑わない俺なんて変なのか。

じゃ、嘘でもいい。笑ってみよう。

”あはははッ!!!!!”

コレでいいか?

こんな下手くそな笑いでいいのか?

それで皆は満足する。

誰もホントの俺の”笑顔”なんて見たことない。

でも――・・・・

”サトシの笑顔って元気になる!!”

とか、言う奴がいる。

”ウルサイ。ホントのオレをシラナイクセニ”

なんて、言えるわけないよな。

俺の”嘘”の笑顔に騙されるなんて馬鹿みたいだ。

じゃあ、お前らが俺の本当の”笑み”を見たときの顔ってどんなんだろうな。

きっと、血の気が無くなるんだろうな。

それとも、呆然と見るだけなのかもな。

それとも、泣くのかな?

あぁ―・・・・

そんなこと考えるとお前らの顔を見てみたい。

今度、お前らの前で本当の”笑顔”で笑ってみようかな。


ホントの”笑顔”で笑ってごらん・・・・
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