短編作成
□会いたかったです。
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たまたま立ち寄った街。
そこに、君はいた。
これって運命、なのか?
「…。」
「……。」
沈黙。
自分の目の前に立っている人物に会いたいと死ぬほど願ってたのに、
いざ、会うとなんと話せばいいのかわからない。
「…久しぶりだね。元気にしてたか?」
「うん。シゲルこそどうなんだよ?」
「僕?僕は元気だよ。」
「そっか―…」
「旅の仲間は?」
「え、あぁ―タケシとヒカリはあっち。俺とピカチュウは散歩中。」
にぃぃっと微笑む。
うん、君らしい笑顔だな。
「そう言えば、此処はポケモンセンターの近くだったね。」
「うん?知らなかったのかよ。」
「あぁ。だって、僕はもう旅をしていないからな。地図を見て移動するより行く場所を決めて移動することが多いから。」
「そっか…」
「ねぇ、サトシ。」
「んー?」
サトシの純粋な漆黒の瞳を見つめて
「僕に、会いたかったかい?」
と、言う。
サトシはしばらくじっと固まって
頬を赤らめ視線をあっちこっち動かしながら
「あ、あー…うーん……かったよ…」
「え?もう一回言って。」
「だ、だからー…会いたかったよ。」
ぷしゅーと沸騰してるような音が聞こえそうなぐらいサトシは顔が赤い。
「…あはは、サトシ顔真っ赤。」
「う、うるさいっ!!!!//////そ、そーいうシゲルはぁ?!!!!」
「え?」
「シゲルは、どうなんだよっ/////!!!!!!!!!」
「(くすっ―)勿論、会いたかったよ。」
ぎゅっと抱きしめて見るとサトシはますます顔を真っ赤にする。
肩に乗ってるピカチュウも驚いている。
だけど、僕が抱きしめても引き離そうとはしない。
「…また、何処かで会えるといいね。」
「そ、そうだなっ!!!」
数分間、僕達は抱き合っていた――
そこを、ヒカリに見られサトシは失神したのはまた別のお話で―。
会いたかったです。
+end
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