短編作成

□実力と経験
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「俺とサトシが出会ったのはニビシティなんだ。

俺はその時、ニビシティのジムリーダーを勤めていたんだ。」

「へぇー!!デントと一緒じゃないっ」

「同業で年齢が近い人に会うのは初めてだよ。」

「俺がジムリーダーをしてたときに挑戦しに来たのがサトシだったんだ。」

「ニビジムって何を専門としているジムなの?」

「岩タイプ。」

「岩タイプ?…あれ、サトシの最初のポケモンって…」

「ピカチュウ…」

アイリスが小さな声で呟く。

「そう、最初の挑戦では俺が勝ったよ。」

「まったく子供ねー!!!相性が悪いって言うのにねっ」

「あはは…流石にねぇ…?」

「…だけど、2回目の挑戦の時にバッチを渡した。」

「えぇ〜?!!まさか、勝ったの?」

「いや、渡す価値があると判断してだ。」

「ジムリーダーには時にそういう判断も必要だからな。」っと呟いた。

「…それから色々とあって一緒に旅したんだ。」

「さっき4地方って言ってたけどそんなに旅してたのかい?」

「あぁ、最初はカントー、次はジョウト、それが終ってからはホウエン地方を旅したよ。

サトシだけではオレンジ諸島も旅したって聞いたな。」

「へー!!!」

「その4地方ともリーグに挑戦したのかい?」

「あぁ、そうだよ。」

「どこまで進んだの?まぁ、あの無茶なバトルじゃそこまで良い結果じゃないでしょうね。」

アイリスの言葉にピクッと反応する。

この言葉からしてはアイリスは少なくともサトシを素人だっと思い込んでいるようだ。


そんな奴には分からせればいい。


「…そうだなぁカントーリーグでは初挑戦だったから16位で終ったけど

次のジョウトとホウエンでは8位を記録したよ。

それでシンオウは4位だったよ。

でも、準決勝で戦った相手はリーグ中に一体で勝ち進んでいた相手だったが

その相手から初めてポケモンを交代させたのはサトシだけだったよ。

きっと相手が違ってたら決勝まで進んでいただろう。」

あのバトルは今思い出しても身震いを起こしてしまう。

それほど激しくて最高のバトルだった。

ライバルのシンジとのバトルも凄かった。

あれは最高のバトルだ。

「サトシはシンオウ地方での雑誌にも載っていたよ。」

ヒカリと別れる前に寄った店にあった雑誌に載っていた。

『今後期待されるトレーナー!!!』っと多きな文字でサトシのことが2ページにも渡り書かれていたことを思い出す。


一気に喋りすぎて喉の渇きを覚えた。

飲み物を取りに行ったサトシは随分と遅い。

「それに、バトルフロンティアにも挑みフロンティアブレーン最高っと言われるジンダイさんをも倒した。

今でもサトシは有力なフロンティアブレーン候補として名を残しているはずだ。」

そう言ってチラっとアイリス達を見る。

アイリスとデントはかなり唖然とした様子だった。

「そんなに驚いたのか?」

「…ぇ、えぇ…だってサトシって何も言わないし、そんなに凄いって思わなかった…」

「でも、そんなに経験と実力があればバトル慣れしてるのにも納得がいくね…」

「でも!!だったら相性とか考えるじゃない。普通は自分に有利な方を選ぶでしょう?」

「あぁ、それはサトシの癖…かな?」

「癖?」

「そう。サトシはポケモンの力を信じてポケモンが望んだら、どんなに不利なバトルでもそのポケモンで挑む癖だよ。」

「…今までそうじゃなかったか?」

タケシに言われ今までの事を思い返してみる。


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