夏目友人帳

□嫉妬
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「ごめん待たせたね」

俺の前に現れたのは
いつものとおり
女の人を回りに纏った
名取さんだった

「あ、いえ」

「じゃぁ君たち
 またね」

そういって
女の人から離れると
俺に近寄ってきた

「見るたびに
 女の人と歩いている
 気がするんですが」

と俺が聞くと
キラキラとオーラを
だして

「ん?
 それは僕だから
 じゃないからかな」

と言った

そう
名取さんはいつもそうだ

「そうですか・・・」

答えになっていない気
がするが
それは名取さんだから
妙に納得してしまう

「それにしても
 夏目が僕にそんなこと
 を聞くなんて珍しいね
 嫉妬でもしたかい?」

その言葉に一瞬言葉を
失ったが

「いいえ」

と首を振る

俺らしくないというのは
わかっていたが
いつものことだから
どうしてかは聞きたかった

その質問にどういう答えが
返ってくるかは
見当はついていたが
聞きたくなるのは
好きな人だから・・・
ということだと思う

「え?
 僕的に嫉妬してくれる
 ほうが良かったけどね」

「もしかして
 狙っていたんじゃ 
 ないんですか・・・?」

「いいや
 狙っているつもりは
 無かったけど
 やっぱり僕だから・・・」

「・・・」

やはり名取さんらしい
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