黒調

□久遠
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たった一人、雨の降る中 店の前で雨宿り







お店の前だからいろんな人が入っていくのが見える







だけどお構いなしに私は雨宿り








車に水を掛けられるのはもう沢山








きちんと座って暇潰しにと行き交う車の波に目を向けていた










「テメーも雨宿りか?」










店から出てきたばっかりだろうか?
見上げることをしなかった私はその人に気付かなかった







尖った耳に色白な肌、金髪がよく映えていた
質問に私は耳を僅かに伏せた












貴方には関係ないし行き交う車みたいに私から遠ざかればいい













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