男古
□休日のお約束
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土曜日の朝。
昨夜は(ってか今朝は)、ベル坊の夜泣きがひどく、全くと言っていいほど眠れなかった俺は、昼前まで寝るつもりでいた…のに。
――…ドンドンドン…
遠くで、何やら音がする。
その音が、誰かが階段を登ってくる音だとわかるまで、そう時間はかからなかった。
どんどん近づいてくるその音に、俺は本能的に布団にくるまる。
そして、その音は俺の部屋の前で止まった。
―がちゃ
「おがぁっ」
「ぐぉっ!」
うっすら目を開くと、俺の上には、古市がいた。
「重い…」
「起きろよ。」
「昨日はあんま寝れなかったんだ。寝かせろ。」
「嫌だ。昨日のゲームの続きしよーぜ。」
いくら古市が、一般男子より、体重が軽めだといっても、さすがにずっと乗られていては重いし、苦しい。
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