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□お前にはわからない
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例年よりも暑い今年の8月。
俺はバンの中一人、アニメイトに出かけた狩沢と遊馬崎、ホームセンターに向かった渡草を待っていた。

出ていったのはついさっき。
まだまだあいつらは帰ってこないだろう。

俺もどこか出掛けてこようか、そんな事を考えていた時だった。



「ドタチーン!!」



バンバンと車のドアを叩く音。


「…なんだ臨也じゃねぇか。」


叩いていたのは、旧友であり恋人の臨也だった。
臨也とは高校からの付き合いで、恋人同士になったのも高校生の頃からだった。

臨也はどういうわけか、初めて会った時から他の人間に向けるような顔は、俺に向けたことがなかった。


まぁ、高校生の頃からこの関係が続いているのだから、俺達の仲は良好と言えるのだろう。
この関係が嫌になったことはないし、大きい喧嘩をしたことも無かった。

…周囲から見れば、十分なバカップルらしい。



俺はバンのドアを開けてやり、とりあえず運転席に座らせた。
しばらく渡草は帰ってこないだろうから大丈夫だろう。


「久しぶりドタチン!本当暑いねー…。はい!さっきドタチンここにいるの見たからさ、アイス買ってきたんだ。一緒に食べようよ!」

「臨也は気がきくな。ありがとう、食べようか。」

「はは、俺だってちょっと涼ませてもらおうと思ってたんだから、お互い様だよ。」


そう言ってにこにこ笑う姿は、普段の情報屋としての姿からは他の奴らからは想像がつかないだろう。

…特に、静雄なんか、な。


「…ドタチン?俺の顔になんか付いてる?」

「え?あ、いや。すまん、何でもない。」


ボーっとしていたようだ。
臨也が俺の顔を覗き込んでいる。

俺はそんな臨也の頭をなでると、臨也は嬉しそうに頬を緩めた。




その時。



「いぃぃぃざぁぁぁやぁぁぁ!!!!」





ワゴンのすぐ横を自動販売機が音を立てて擦り抜ける。

なんてタイミングだ。


臨也は途端に表情を歪ませ、バンのドアに手を掛けた。


「ごめんねドタチン。今日はこの辺で失礼するよ。」

「…あぁ、怪我はするなよ。」

「大丈夫大丈夫。それじゃあね!」



そう言うと、臨也は勢いよくバンを出て走りだした。
その次の瞬間、静雄も後を追ってバンの横を通り過ぎる。


「やぁシズちゃん!今日もタイミング悪く出てきたねぇ!」

「うるせぇ!!今日こそくたばれノミ蟲っ!!!」

「ははっ、丁重にお断わりするよ。」

「死にやがれ!!」



…ったく、静雄も随分嫉妬深いな。

バン通り過ぎた時、一瞬俺のこと睨んだの、気付いてないとでも思ってんのかあいつは。


嫉妬深いっつっても、臨也は俺のもんだけどよ。



…いい加減、諦めたらどうなんだ。



そんなことを考えながら、俺は相変わらず帰ってこない三人を待った。















*
オチなんてしらんわ!←
いや、ただ私が門臨が好きなだけで←←
一度書いてみたかったんですが、力及ばず……。
このドタチン、ドタチンじゃないよ…。
なんなのこれ。山なしオチなし+短いって…orz

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