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□sweet
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ピーンポーン…
「あ、はーい。」
駆け足で、俺は玄関に向かう。
今日は、シズちゃんの仕事がないと聞いていたから、シズちゃんを家に呼んだのだ。
「やぁ、シズちゃん。上がって?」
「…おぅ。」
俺は笑顔でシズちゃんを迎えると、リビングへ案内した。
「珍しいな、お前が自分から家に来いなんて言うの。」
「んー…それもそうかもね。」
確かに、俺自身がシズちゃんを招き入れるのは珍しいことだった。
大体シズちゃんが俺のマンションに来る時は、シズちゃんが無理矢理押し掛ける時くらいだ。
今日俺がシズちゃんを呼んだのは、一つの理由があった。
俺は一旦シズちゃんから離れて、キッチンへ向かった。
冷蔵庫を開けて、俺は小さく呟いた。
「…喜んでくれるかなぁ……。」
今日シズちゃんを呼んだ理由は、初めて作ったプリンをシズちゃんに食べてもらうためだった。
最近働き詰めで、いくらシズちゃんであろうと、取り立てという肉体労働は疲れるだろう。
だから、前々から好きだと聞いていたプリンを食べてもらって、少し疲れが和らげば、と考えていた。
一応料理は出来る方だが、プリンというお菓子は初めてなので、少々不安は残るのだが…。
とりあえず、お盆にプリンとお茶を置くと、俺はシズちゃんの元へ向かった。
「シズちゃん、これ、好きでしょ?」
「…あ?何が…」
シズちゃんは俺が持っているものを見ると、言葉を途中で止めた。
…目が輝いてるよシズちゃん。
「…お前、それ」
「シズちゃん最近働き詰めで疲れてるでしょ?プリン、前から好きって聞いてたから、作ってみたんだけど…。」
俺はお盆をテーブルに置くと、シズちゃんの隣に座った。
「初めて作ったから、味は保証できな……。」
もう食べてるし。
「…ん、美味い。」
「…良かった。」
俺は安心して、ため息をついた。
シズちゃんは一瞬でプリンを平らげると、お茶を一口飲んで俺を見つめた。
「…ありがとな。」
「…どういたしまして。」
俺は何だか恥ずかしくなって、きっと赤いであろう顔を隠すように俯くと、そっとシズちゃんに寄り添った。
「また…、作ってあげるね。」
「…おぅ。」
シズちゃんは笑って、俺の頭をわしゃわしゃと撫でると、いきなり立ち上がった。
「…?シズちゃ…」
俺の言葉も聞かずに、シズちゃんは俺を肩に担いだ。
…………って、え?!
「ちょ、なにシズちゃん!」
「…今の臨也の顔可愛かったから…。明日は立てないと思えよ。」
「はぁ!?」
俺が抵抗するのをよそに、シズちゃんはそのまま寝室へ向かった。
――だってよ、
――俺のためにプリンを作った時点で、
――…もう我慢なんて、出来るわけねぇだろ。
*
あれ?甘々ってなんだっけ。←←もう甘くもなんでもない\(^O^)/
しかも意味不駄文←←
リクエストして下さった鴇様、すみませんでした…。
鴇様のみお持ち帰りOKです。