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□俺色の君
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※死ネタ










――シズちゃん

――俺、シズちゃんが好きだよ。





――なのに、






――君の隣には、


――いつも誰かがいて。



――君は化け物なんだろう?


――化け物は化け物らしく、孤独でいればいいんだよ。





――そんな孤独の中に、俺が寄り添えば、

――俺はシズちゃんにとってのヒーローになれるでしょ?





――シズちゃん





――なんで、


――なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで、



――俺のこと見てよ。


――周りの奴らばっか見ないで、





――シズちゃんの側にいる奴らなんて、

――人間だろうが異形だろうが関係ない。




――全部全部消してやる。






――あ。

――でも、



――もっと簡単な方法があった。




――そんなうざったい奴らから、シズちゃんを消しちゃえばいいんだ。



――そうしたら、シズちゃんは俺だけを見てくれる。





――ねぇ

――シズちゃん



――俺、シズちゃんが大好きだよ。




――好き過ぎて、狂いそうになるくらい。








――いや、

――もう、狂ってるか。






「……はははははははははっ!!!」


静かな路地裏に、狂ったような高笑いが響く。


そこにいるのは、全身真っ黒な青年と、


鮮やかな金髪を、所々紅で染め、一際目立つ真っ赤なバーテン服を身に纏った青年。




ぐったりと座り込む金髪の青年の瞳からは、もう生気は感じられない。



座り込む金髪の青年の側には、無造作に投げ捨てられた真っ赤なナイフ。





「…ほら、シズちゃん。」




真っ黒な青年は、その場にしゃがむと、もう脱け殻となった金髪の青年の頬に手を添えた。




「君も、俺とおんなじ色に染まった。」




真っ黒な青年の紅い瞳に映る、真っ赤になった青年。



「これで俺達、二人っきりになれるね。」


「…邪魔もなにも入らない、二人っきりの世界で…。」





青年はそう言って微笑むと、落ちていたナイフを手に取った。






「…また後でね。シズちゃん。」





そう言い終わると同時に、青年は自分の細い首筋に、ナイフを突き立てた。





――――…
後日、池袋のとある路地裏で、二人の成人男性が、折り重なるように亡くなっている所が発見された。



――ね、シズちゃん。



――誰よりも誰よりも、








――君を愛してるよ。














*
衝動書きってやつ←←
ヤンデレ臨也さんおいしいなぁ…。
書いててすごく楽しかったな(//∀//)

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