記念小説
□スウィートホワイトデー
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「キョーヤが作ったのがいい!」
この一言から雲雀の仁義なき戦いが幕を開けた
〜スウィートホワイトデー〜
「哲、例の日まで後何日」
「はい、後1週間を切りました」
「そう」
雲雀は綱吉の『手作りチョコが食べたい』発言聞いた日からチョコ作りの練習をしていたがどうにも納得するものが作れず焦っていました
「委員長、綱吉さんは少し形が悪くても喜んでくれると思いますが…」
「それじゃ僕の気がすまない、綱吉にはうんと美味しいのをあげるんだから」
(味は文句なしなのに…)
草壁は真剣に悩んでいる雲雀を見てこっそりため息をついた
(いつになったら仕事をしてくれるのやら…)
元々何でも出来る雲雀は初日から味に問題はなく難なくチョコを完成させるはずでした、が、チョコを型に流し込むていう単純な作業で躓いてしまったのです
「何これ、何で入らないの」
「委員長、もっとゆっくり入れれば入りますから」
ゴムベラを使って小さなカップにチョコを流し込む作業は、日頃破壊作業ばかりしている雲雀には難しいようで
「何なのこれ」
「委員長…。」
二人ともチョコに集中し過ぎたせいで誰かが入ってきたのに気が付かなかった
「キョーヤ何してるの?」
「!!!綱吉、どうしたの?」
「キョーヤ今お仕事中?」
「いや、仕事はしてないけど何で?」
「ホント!あのね今ねお外に雪がいっぱい積もってるの、キョーヤと一緒に遊びたくて」
「ゴメンね綱吉、今はちょっと後で遊んであげるから哲綱吉の相手してあげて」
「へい、綱吉さん俺じゃ物足りないだろうが我慢してくれな」
「ううん、くさかべさんも一緒に遊ぼうキョーヤ待ってるからね」
「うん、ゴメンね綱吉」
「いいの、でも絶対に来てね」
「分かった」
この時僕はチョコが気になって綱吉の話をちゃんと聞いてなかった後になってちゃんと聞いとけば良かったと後悔することになる