記念小説

□スウィートホワイトデー
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骸と綱吉がチョコレートを頬張っていると、扉が大きな音を立てて開け放たれる

「綱吉!」

「キョーヤ!」

「パイナップル、覚悟は良いかい」

「クフフ、君が僕に勝てるとでも思っているのですか」


まさに一触即発、殺伐とした気配と共に互いに自分の獲物を構えた

「待って!」


すると、急に綱吉が骸の前に立ちはだかる


「待ってキョーヤ!骸はツっ君が寂しいって言ったから傍に居てくれたんだよ」


だからいじめちゃダメ!っと両手を広げて骸を庇う


「綱吉…」

「綱吉君…」

「ね、だからお願いキョーヤ」

「……綱吉がそう言うなら仕方ないね」

「そうですね」

そう言って互いに獲物をしまい気配も消す


「ありがとうキョーヤ、でも良いのここにいてお仕事忙しいんじゃないの?」

「仕事は大丈夫だよ?」
「でも、最近忙しそうだったよ?」

「あぁ、最近忙しかったのはこれのためだよ」

「これ?」


雲雀が懐から取り出した小さな箱を綱吉に差し出す


「綱吉のために作ったんだよ」

「ツっ君のため?開けて良い」

「もちろん」


そっと箱を開けると中には少し歪だが綺麗に並べられたチョコが入っていた


「わぁ、チョコレートだ!」

「ホワイトデーだよ、遅くなってゴメンね綱吉」

「ううん、嬉しいありがとうキョーヤ!」

「どういたしまして」

「二人とも僕の存在忘れていませんか」

「何まだ居たの」

「ここは僕の家です!」

「あっそ、じゃあ僕達は帰るから邪魔しないでね行こう綱吉」

「うん、骸チョコありがとうバイバイ」

「貸一つですらね!!」

骸の叫び声を背に二人仲良くそれこそ嵐のように去っていった
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