詩
□枯草
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まだ僕が十代に入ってすぐの頃
僕は万人は実はこの世界が嫌いなんだと思っていた
だけど嫌いなのを隠して
無理矢理笑顔を造ってるんだろうと思っていた
それは多分僕自身がこの世界が嫌いで
他人の笑顔が虚像に見えたからだろう
或いは
それは僕の願望だったのかも知れない
自分に嫌悪されるものが
他人に愛される意味が分からなかった
自分の笑顔が虚勢だったから
他人の笑顔が真実だとは認められなかった
唯眼に負の硝子を掛けて
世界を見ていた
自分が不幸せだから
他人の幸せが認められなくて
理解を拒絶した
現在は
どうなのだろう