キリリク

□2500
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2500キリリク作品

リクエストは「ガイに厳しめ&アッシュ優遇」

というわけで上記に基づき

屋敷時代、アッシュがまだルークだった頃を捏造
時間軸としてはガイが使用人として屋敷にいる、ヴァンが剣術の師として屋敷に出入りしている頃
名前がややこしいのでアッシュはそのままアッシュで。
軽微ながら残酷&暴力表現有り
ガイ厳しめで死亡
ヴァン捏造、だけど厳しめ

主体→黒アッシュ










とりあえず平手打ちを一つ。

嗚呼なんて馬鹿なことを。しかし咎められはしないのだ。ここは一つ勉強になったと覚えておこう。

「何を…」

訳がわからない。そんな顔をしているガイを、もう一度。今度は素手ではなく(流石に素手は痛い)側にあった何か硬いもの(あれは何かの部品だったような気がするが名称に覚えがない)で一撃。

「お前はクビだ。ガイラルディア・ガラン・ガルディオス」

「!」

見る見る変わっていくガイの顔色に笑いを堪えながら思い出したことを教えてやる。

「ペールギュントは既に死んだぞ? その代わりお前の命は助けてほしいそうだ」

床が汚れるから血を垂らすな甘ったれな復讐者が。

「ペールが、死んだ…?」

信じられない。そう語る目は次第に潤み、嘘だと声もなく唇だけが動く。

「当然だな。自らの詐称罪に貴様の詐称罪と不敬罪を被ったんだ。王家を欺き礼を欠いた罪は重い」

例え死に様が決まっていようと腐っていようと、文字通り死ぬまで王家だ。国の頂点に立つ者の威信にかけて、そう簡単に嘗めてもらっては困る。

「餞別として宝刀を持って行け。あの穢れた刀はこの家の品を落とすだけだからな」

「お前…ッ」

逆上し護身用だろうナイフを振り上げた復讐者。

嗚呼なんて、

「馬鹿な奴」

それは一瞬。気づけば目の前のガイが膝を折り手を床に着け、振り向いたまま絶望した表情でこう言った。

「ヴァン…なん、で…お前が、」

背後から己の腹を刺した、かつての騎士を問うが返事など有るはずもなく。代わりにアッシュが楽しげにヴァンを労った。

「よくやったヴァンデスデルカ。これで貴様の罪は不問とする。後は首を父上へ」

「承知いたしております」

「ヴァン?!」

痛みに耐えガイが叫ぶ。が、ヴァンは痛ましそうにガイを見るばかりで助けようとはしない。

「お許し下さいガイラルディア様。フェンデの血を守る為に…」

元々は自業自得。しかし取り返しがつかなくなってしまったからには決断しなければならなかった。

「素直に宝刀を持って逃げるならペールギュントが望んだ通り命だけは助けてやれたが、お前は尚も俺に不敬を働き刃を向けた。残念だなガイラルディア」

アッシュの合図一つでヴァンは逆らう事なくガイの首を落とした。

見ていたアッシュは滑稽だと言い、声を上げて笑う。

「己の為に主を殺した狂犬か。面白いなヴァンデスデルカ?」

未だ笑い続けるアッシュの声が、ヴァンの耳にこびりついて離れなかった。












::
この話のアッシュは二週目だと思います。ついでにクリムゾンとか協力者も二週目。ガイ厳しめ&アッシュ優遇以外に指定が無かったのでこのようになりました。

拙いものですがリクエストしてくださったミリさまに捧げます。リクエストありがとうございました!!


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