師団長

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取り敢えず全員集合、場所も時間軸も不明
師団長は言わずもがな最強設定です





「あんたらさ〜今までのアッシュ師団長がアッシュ師団長の全部だと思ってるならホントおめでたい頭してるよね〜」

アッシュを除くメンバーが揃った時にミシェルがポツリと呟いた。

「どういうこと?」

ティアの台詞にだってさ〜と前置きをしてミシェルは一気に吐き出した。

「今まであんたらが見てきたのは〜アッシュ師団長の…多く見積もっても一割以下だってこと〜。オラクルの特務師団っていえばどこの師団でも出来損ないとか落ちこぼれって馬鹿にされてきた奴らの来るところだし〜、そ〜んな一癖も二癖もある奴らまとめてるんだよ〜? 私はあんたらに合わせてるアッシュ師団長が病んでないか心配なんだよね〜」

ね〜、とギィに振れば即同意する。

「身内贔屓だけで響手とか師団長な〜んて肩書が17の子供に与えられるとか〜普通に考えられないし〜」

「子供って…貴女も子供じゃない!」

軍人である以上、年齢は関係ない。縦社会にそんなものを持ち出したところで何の意味があるというのか。

「だから〜、あんたらの頭はおめでたいんだよ」

これみよがしに溜め息を吐いてミシェルは続ける。

「あんたらのレベルに合わせて戦ってるアッシュ師団長がすっごく眉間に皺寄せててさ〜。そんなに不機嫌なアッシュ師団長、何年ぶりかな〜ってくらいだよ」

あれはかなりストレス溜まってるよね〜。アッシュ師団長にしてみればそこらの魔物なんて瞬殺だよ瞬殺。アッシュ師団長に勝てるのは軍人だったら将軍くらいじゃないの〜?

ミシェルの大きい独り言はギィを除く全員が沈黙するのに充分な効力を発揮し、そこへ噂をすれば何とやら、とアッシュが現れた。

嬉々としてアッシュに飛びつくミシェル、そんな二人を見守るギィ。アッシュ本人は「くっつくな!」やら「見てないで止めろ!」やらと騒々しい。

「アッシュ師団長〜私、絶対に離れませんからね〜」

「右に同じです、師団長」

「…好きにしろ!」

「はい! 好きにします!」

穏やかに笑うギィもミシェルに同意し、だから、と続ける。

「アッシュ師団長はず〜っとアッシュ師団長のままでいて下さいね〜」

ぐりぐりとアッシュの腰に頭を押し付けるミシェルの表情は年相応に幼く無邪気に笑う。

それを知ってか知らずか、アッシュはそうだな、と返事をして笑った。







二人と師団長
(今日はタルトが食べたいですアッシュ師団長〜)(私はクッキーが食べたいですね師団長)(…作れってか?)(そんなまさか)(えぇそんなまさか)


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