D灰 dream
□25
1ページ/1ページ
あれから、アディとアレンは村に戻り、探索部隊(ファインダー)に全てを話、リリィを保護してもらった
村の長である老人は、リリィがイノセンスを失ったことにショックを受けたようだった
が、リリィが普通の生活に戻ることが出来ることに安堵を示した
リリィが破壊しきれていなかったAKUMAは、アディとアレンの手で全て破壊され、村は元に戻った
そして、あとの細かい処理は探索部隊に任せ、アディとアレンは帰路についたのだった
『アレン、そんなに落ち込まないで。私も、頭に血が上っていて、対応しきれなかった事、反省してるし』
帰りの列車の中で、アレンは沈んでいた
目の前でイノセンスが破壊されたのだから、ショックは受けるだろう
「…悔しいです。まんまとティキに乗せられてしまった事が。僕にはまだ、力が足りない…」
顔をうつむかせ、アレンは言う
そんなアレンに、アディは苛立ちを覚える
『なんでそんな事でアレンが落ち込むの!?
力が足りないなら、鍛えればいいじゃない!
落ち込む事で強くなれる訳じゃないんだからね!』
アディは、アレンに説教をする
(そっか…。アディは、目の前でティキに家族を殺されているんだった…)
アディの説教によって、アレンはそれを思い出した
(同じことが繰り返されて、アディも辛いのに…。僕ばっかり…)
自分の方が年上なのに申し訳ないと、アレンは反省する
「すみませんでした、アディ。それと、ありがとうございます」
アレンがそう言うと、アディは満面の笑みを見せた
そして2人は帰りの列車で、これからのトレーニングについての話を咲かせるのであった
.