D灰 dream

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『アレン、聞こえる?』


歌声の聞こえてくる方を見ながら、アディはアレンに問う。


「はい。キレイな声ですね」


『うん。村の人が引き寄せられるのも、分かる気がする』


「行ってみますか?」


『そうだね。いなくなった人達のことが気になるし』


アディとアレンは、声をたよりに森の中へと入って行った。





「アディ、大丈夫ですか?」


『なんとかっ…!』


全く整備されていない所から森に入ったので、人が歩く道などは存在していない。


盛り上がっている大樹の根に悪戦苦闘しつつも、アレンに助けられながら進んでいくアディ。


二十分ほど歩くと急にあたりがひらけ、目の前には大きな湖が広がっていた。


『うわぁ…。大きい…』


アディは感嘆の声をもらした。


「アディ、あれはなんでしょう?」


とても大きな楕円形をした湖の、丁度中央あたり。


水面から1.5Mくらいのところに、金色に光る場所を見つけた。


アレンはそれを指差しながら、不思議そうな顔をしていた。


その時、ガサガサッと、木の葉が触れ合う音がした。


「『!?』」


アディとアレンは驚き、音のする方を探す。


『アレン、あそこ!』


先に見つけたのはアディで、その場から少し離れたところを指差している。


「あれは… 村の人?」


『多分そうだよ!このあたりの人がいるところ、あの村だけみたいだし!』


「なんでこんなところにいるんでしょうね?」


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