D灰 dream
□17
1ページ/1ページ
「お待ちしておりました、エクソシスト様」
アディとアレンは、汽車を降りてすぐ二人の探索部隊(ファインダー)と合流した
「例の森はどこですか?」
アレンが聞くと、探索部隊の人は浮かない顔をした
「それが、ここからまだ少し遠いんです。近くに馬車を止めてあるので、そこでまたお話しします」
丁寧にそう説明すると、アディとアレンを馬車に案内した
『アレン、AKUMAの感じ、する?』
「少し。そんなに強そうな感じはしませんね」
『ふ〜ん。私には、分からないなぁ…』
アディは窓から外を見ている
うっそうと茂った森の中、やっと馬車が通れるといったくらい細い道
その道を馬車で進んでいく
急に道がひらけ、石造りの門が見えた
「あの村ですね」
『うん。なんか、寂しい感じがするね』
アディが言うように、村にはあまり人気がない
家は、大風が吹けば飛ばされてしまいそうなくらい脆く見える
アディとアレンが村の観察をしているうちに、馬車は止まった
「この村です。とりあえず、村の長に話を聞いてみましょう」
そう言って歩き出す探索部隊
アディとアレンは、遅れないようついて行く
門から入って一番奥にある、周りとは少し違う装飾を持つ家
「失礼します」
もう予め話を通してあったのか、探索部隊が一声掛けると、一人の女の人が出てきた
「お待ちしておりました。こちらにどうぞ」
アディとアレンの姿を見るなり、恭しくある部屋に案内した
「旦那様、エクソシストの方がお見えになりました」
部屋の一番奥にあるデスクに腰掛ける一人の老人
白髪交じりではあるが、そんなに年老いているようには見えない
.