D灰 dream

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すると、それを見ていたのか、すぐに探索部隊の四人が駆け寄ってきた


「終わりましたか?」


探索部隊の一人が、口を開いた


残りの三人は、アディにくっついているサラを見ている


「終わったさ〜。んで、頼みたいことがあるんだけど…」


ラビはそう言って、アディを見た


アディが話しやすいように、きっかけを作ってくれたみたいだ


『この子を、保護してもらえませんか? 両親とも死んでしまったみたいで…』


アディがそう言うと、最初に口を開いた人とは別の人が反応した


「分かりました。その子は、我々が責任を持って保護します」


探索部隊のその言葉に、アディはほっと
胸をなで下ろした


そしてエクソシスト等四人は、教団に帰るために駅へと向かった





汽車に乗り込み、一息つく


帰りの汽車に乗ると、神田はすぐに目を閉じて眠ってしまった


「アディは、どうしてあの子に入れ込んでいたんですか?」


アレンが、行きの汽車と同様に、アディに質問をぶつけた


すると、アディは哀しげな表情を浮かべた


『昔の自分と少し重なっちゃって、放っておけなかったから…』


すこし目をふせながら、アディは話し始めた


『私、七歳の時に行った任務で、目の前で両親がノアに殺されてるんだ。


九歳の時には、お兄ちゃんも…。


だから、AKUMAに両親を殺されたあの子が、私みたいに歪んじゃったらって思って…』


「それで、放っておけなかったんさ。アディは優しいんだな」


ラビは暖かい表情で、アディに話しかける


『そんなことないよ。ただ、自分が辛いから。それだけなの…』


アディの声は、小さくなっていく


「アディは、優しいんですよ。


自分がした辛い思いを、人にさせたくないと思って行動しているんでしょう?


すごいことじゃないですか」


ラビとアレンに言われ、悲しげだけど、柔らかい笑みを浮かべた


『ありがとう。アレン、ラビ』


アディがそう言うと、アレンとラビは満面の笑みで応えた


丁度その時、汽車は降りる駅に着いた


「うわっ! もう夕方なんさ!?」


駅のホームに反射する、太陽のオレンジ色の光を見て、ラビが驚きの声を上げた


一日は、もう終わりを迎えようとしていた…



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