あなたと共に歩む道
□笑顔の裏には
1ページ/1ページ
「めぐ〜、行くぞ〜」
『ちょっと待って〜』
これから巡察に行くとは思えない、のほほんとした会話
平助とめぐだ
今日の巡察は平助と斎藤だ
それに加えて、今日は奈摘も同行する
俺は巡察に行かないため、奈摘はめぐについていく事になった
『じゃあ、土方さん。行って来ま〜す!!』
そう言いながら、元気に手を振る奈摘
『帰って来なくてもいいよ〜』
『茉南、そんなこと言わないの;;』
真顔で言う茉南に、それをたしなめる絢
奈摘が見えなくなってから、絢が口を開いた
『で、土方さん。謎は解けましたか?』
俺は、うっと返事に詰まる
『そりゃ、分かんないでしょ。何もしないんだし』
冷ややかな茉南の視線が、俺に刺さる
「茉南、何の話だ?」
そこに、原田が口を挟む
『奈摘が何故袖を捲らないか、です』
茉南は随分素直になったようで、皮肉は一切言わない
「あぁ、そのこと。僕も気になってたんだよね」
総司もやって来て、話に混ざる
『言わないと、分かんないよね…』
絢が寂しそうに呟く
『そうだけど…。そんな簡単に話して良い内容じゃないじゃん』
茉南が反論する
『でも、このままだと、奈摘はずっと救われないんだよ?』
『…分かった。じゃ、絢が話して』
私、ちゃんと話せるか自信ないし…、と茉南が付け足した
そして、俺は奈摘の過去を知ることになった…
.