あなたと共に歩む道

□心の底に秘められし…
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ー土方ー

第一印象は"変な奴"

第二印象(?)は"よく分からない奴"

それが、俺が奈摘に抱いた感情だった

奈摘が来て1ヶ月余りがたった

俺の予想とは裏腹に、原田が茉南とくっついた

あんなに原田の事を嫌っていた茉南だから、もっと時間がかかると思っていた

『茉南の男嫌いは、特に根拠はなかったから。信頼関係さえ築ければ大丈夫です』

奈摘達がここに来た直後に奈摘から聞いた話

奈摘は色々な話をした

元の時代での話をたくさん…

しかし、その話の中に奈摘自身の話はなかった

本人が話さないのなら聞かない方がいいのだろう、と思っていた

それに、そんなこと知らなくともいいだろう、とも思っていた

俺が奈摘の事を知ろうと思ったのは、あの出来事があってから…





3日ほど前のこと

6月に入り、だんだんと暑くなっていた

丁度その日は昼間、ずっと雨が降り続いており、夕方から蒸し暑くなった

夕食後奈摘以外は皆、たすきで着物の袖をまとめていた

しかし、奈摘は暑いのを我慢し、袖をまとめていなかった

奈摘がいない時に絢達に聞くと、

『それは、色々あるんですよ』

『本人に聞いて下さい』

口々にそう答えられた

だから奈摘に聞いてみたのだが…

「聞かないで、下さい…」
悲しそうな顔で、そう言われた

奈摘は、いったい何を秘めているのだろうか…?


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