あなたと共に歩む道

□歯車はまだ回らない
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「話は聞かせてもらった!!」

ピシャン、といい音をたてて障子の扉が開いた

中に入ってきたのは、他でもない近藤さんだった

「「「「「近藤さんっ!!!!」」」」」

見事に、私達5人の声が重なった

「近藤さん、いつからそこに?」

斎藤さんが尋ねる

「最初からいた!! 話は全て聞いていたよ」

土方さんの隣にあぐらをかく近藤さん

「近藤さん、私達の話を信じてくれるんですか?」

珍しく茉南がまともに喋った

「信じがたいがな。路頭に迷っている彼女らを放り出しておけんだろう」

頼れるお父さんのように、近藤さんが言う

「特別に屯所に住むことを許可しよう!!」

「「「「「ありがとう(ございます)、近藤さん!!」」」」」

近藤さんの計らいで、特別に屯所に住むことを許可された私達

「いいんですか、近藤さん? 女の子を5人も」

「やむを得ないだろう。幹部の小姓ということならば問題はない」

沖田さんが言って、近藤さんが答える

「でもさすがにその格好はマズいんじゃねぇの?」

と、平助

「それは問題ない。私の知り合いの呉服屋に用意してもらおう。山崎くん、連絡を頼みたいのだが…」

そう言って、近藤さんは山崎さんと話し込んでしまった

「呉服屋ってことだし、着物?」

「だよねぇ。茉南の着物姿が見られるんだぁ」

「うわっ!! 超見たい!!」

「茉南も似合いそうだけど、めぐも似合いそうだよね」

「絢、とりあえず黙れ♪」

奈摘、めぐ、真深、私の順で話していると、何故か私にだけ冷たい茉南

近藤さんの使いで山崎さんは京の街へと向かって行った


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