あなたと共に歩む道
□日常から非日常
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「オレ土方さん!!」
「じゃあオレは斎藤さん!!」
「めぐは平助〜」
「茉南は原田さんね!!」
「意味分かんない」
真深、奈摘、恵がそれぞれ好きな人を言い合って、私が茉南に原田さんを押し付ける
それが私達の日常だった
高校生になったばかりの、4月上旬
中学からのメンバー5人で、同じ高校に入学した
奇跡的にも5人全員が同じクラスで、中学の時と同じような雰囲気だった
昼休みや放課後の教室で薄桜鬼について語り合う
毎日の行事みたいなもので、とても楽しい時間だった
「なっ!! 原田さんに意味分かんないとは…!!」
「原田さんに失礼だろう!!謝れ!!」
真深と奈摘が過剰に反応する
分かりにくいとは思うが、最初が真深で後が奈摘だ
真深は斎藤さん、奈摘は土方さんが好きだ
「真深はともかく、奈摘はそんな口聞いてると、茉南に絞められるよ?」
笑顔で酷いことを言っているのは、恵
通称めぐ、だ
平助が好きで、見た目可愛いのにSで腹黒いという厄介な子だ
「絢ちゃん、何言ってるのぉ??」
おっと…
めぐは恐いですね;;
「絢。変なこと言ってると、絞めるよ?」
「ごめん、茉南;;」
私は茉南には頭が上がりません;;
そんなこんなで、薄桜鬼キャラについて語り合う
「あれ?」
すると、突然めぐが変な声を出した
「めぐ、どした?」
真深が聞くと、めぐは可愛らしく首を傾けた
「時計、止まってるよ」
「ほんとだね。今、何時だろ?」
そう言いながら、奈摘は携帯を取り出す
「??」
右手に携帯を持ち、顔をしかめる奈摘
「奈摘? 顔が変だよ?」
茉南が皮肉を込めて言う
「変だなぁ。電源が入らない…」
そう奈摘が呟いた瞬間だった
目の前が真っ白になって、私達5人だけが真っ白な空間に浮いている状態になる
「えぇっ!? 何これ!?」
「絢、五月蝿い」
「何で茉南はそんなに冷静なの!?」
「奈摘ちゃん、口閉じて?」
「めぐ、Sだなぁ」
私、茉南、奈摘、めぐ、真深の5人は、数分後に信じられない光景を目にするのであった
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